ココロとカラダのはなし【人はなぜ病気になるのか?】
今回は、このブログのテーマでもある55歳という年齢にさしかかると気になる病気“ガン”について書かれている本を紹介してみたいと思います。
ガンと聞くと死と直結した”怖い病気”というイメージをお持ちの方も多いと思います。私もその一人でした。
しかし、この本を読み終わったときには少しガンという病気に対するイメージが変わっていました。
著者の土橋重孝氏は多くの進行ガンに対する内視鏡手術を執刀されてきた医師でありながら、ある時病気を治せていない現実と、『この病気に対しこう処置をした』という一つのストーリーをこしらえ国に見返りを請求しているという日本の医療の構造に違和感をおぼえたと書かれています。
医師という立場からこういった事実を本にするのは、かなり勇気のいることだと思いますが、さらにこう続けます。医者は治療はしても、ガンを治す方法を知っているわけではないのです。と。
その後一線を退き、終末医療の場で患者一人一人と向き合い『なぜガンになったと思われますか?』という質問を投げかけ対話する中で、ガンの種類と患者の性格や生き方にはつながりがあることに気付きます。
おそらくこういった知見は、現代医療の現場では切り捨てられ、検査結果のみが重要視される傾向にあることは、個人的にも感じ取ることができます。
また、著者は実際にほとんど治療を受けていないにも関わらず、余命宣告を受けた患者が治癒していく事例を多くあげており、現代医療への疑問を投げかけています。
よく冗談めかして『病は気から』などと言いますが、ガンという死亡率の高い病気にもあてはまることを示唆しています。
そもそも現代社会は、ストレスを生み出す構造をもっていることを別の記事でも述べましたが、心の声を無視して立ち止まる勇気を持たずに進み続ければ、いつかは病気という形で生き方や考え方を変えなければならない時がやってくる。
私たち人間の心と体は切り離せないものなのだということに、改めて気付かせてくれる一冊でした。
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