肝臓と腸内環境について【健康診断の肝数値から見える腸内環境】

2020年11月30日

じわじわと上昇する肝数値

今回は私自身が定期健康診断を使って、ある種の人体実験(大袈裟ですが)を試みた結果を皆さんと共有したいと思います。
先ず実験前の私の診断の結果についてですが、肝数値(GOT、GPT、Γ-GTP)がいつも基準値より高い値を示しており、時には基準値の4倍を少し超える値まで上昇することもありました。
体型的には痩せ型で、お酒は晩酌一日平均で1合以下(飲まない日もある)程度。食事は朝(パン、コーヒー)→昼(外食)→夜(白米、肉、野菜、魚)といった感じで特に好き嫌いもありません。

確か7〜8年かけて徐々に数値が上昇してきたといった感じかと記憶しています。

一度、肝臓のエコーで調べたことがありますが、結果としては異常なしでした。

このように、じわじわと肝数値が上昇してきて高止まりしており、お酒を控えるなど色々と試みましたが、改善されませんでした。

ある本が実験のヒントに

胃腸を最速で強くする 体内の管から考える日本人の健康 (幻冬舎新書)

結論を先に書くと、この実験を約4ヶ月ほど続けた結果、肝臓の数値は以下のようになりました。

今回 前回 基準値
GOT 37 113 30以下
GPT 40 63 30以下
Γ-GOT 87 148 50以下

まだ基準値よりも少し高めですが、これまで何をやってもびくともしなかった値が動いたことに正直びっくりしました。

この本を読んで得た仮説がある程度正しいのかなと思いました。

では、この本から得た仮説について説明していきます。

この本では人間の体を巨大なちくわになぞらえており、口から入って肛門までの通り道は体の外側である。と定義しています。

これまで全く持っていなっかった概念に驚きました。

なので、腸内細菌も体の外にあるというわけです。

数百兆個にのぼる腸内細菌は、主に大腸に住んでいて、通常は善玉菌が20%、悪玉菌が10%、日和見菌が60%を占めています

日和見菌は勢いがある方につくという性質を持っているので、常に善玉菌を優勢にしておく必要があります。

近年、大腸が全身の免疫機能とかかわっていることが明らかになってきて、腸内細菌のバランスが崩れるとさまざまなアレルギー性の病気、ガン、肥満、糖尿病などの発症率が上がります。

腸内の悪玉菌は常に体の外にある「毒素」という位置付けになりますが、こちらが優勢となった場合、腸のバリアである粘膜を傷つけ、血液を通じて体の中に入り込み、肝臓を刺激して炎症を引き起こす可能性があります。

私は、自分の腸内で悪玉菌が優勢になってきているという仮説を立てました。

腸内環境を整えるには食物繊維

悪玉菌優勢説が正しいとすれば、善玉菌を応援する必要があります。

そのためには、食物繊維をしっかりと食事から摂取するのが近道なので、取りあえすできるところから始めました。

「いつもより多めに野菜を食べる」

冒頭で述べた実験というのは、これだけですが、継続して習慣化できるかどうかで結果が変わってきますので、実験を楽しむ感覚でやるのがいいと思います。

具体的に説明すると、一日に摂取する野菜の量を大体決めておき、私の場合は主に晩御飯の時に帳尻を合わせる形で食べるようにしていました。

味噌汁やスープ、鍋といった形態にして温野菜を食べるという感じです。

先ほどお見せした検査結果は、この食生活を約4ヶ月程度続けた結果です。

もし、私と同じように肥満や酒量といった思い当たる原因がなくて、肝数値が気になる方は、大した努力も必要としませんので、試してみてはいかがでしょうか?

私もさらに継続して完全に基準値に戻せるかを実験中ですので、一緒にやりましょう。

ここでカップラーメンを使った手抜き方法をご紹介します。

沸かすお湯の中にキャベツやもやし、きのこ類などなんでもいいので野菜を刻んで沸騰させ、野菜に含めて全てカップに入れます。

3分経ったらスープを全て入れずに、薄味で全部頂くようにすれば、水溶性の食物繊維と水分がしっかり摂れて一石二鳥です。

ちなみに食物繊維には水に溶けやすい水溶性と溶けにくい不溶性があり、種類としては下記のようになります

水溶性食物繊維
海藻、キノコ、オクラ、山芋、コンニャク、ゴボウ、納豆

不溶性食物繊維
穀物、野菜、豆、キノコ、海藻

海藻やキノコは両方の特性を持っているようです。

朝食の場合は、ケロッグのオールブランに干し葡萄をあえて、豆乳をぶっかけたものを添えるのもおすすめです。